令和3年3月に沖縄県知事が宣言した「気候非常事態宣言」をうけ、その意味と県民に求められる 取組について考えるセミナーをオンラインにて開催しました。
主 催:一般財団法人 沖縄県公衆衛生協会 沖縄県地球温暖化防止活動推進センター(OKICA)
共 催:ゼロエミッションラボ沖縄 (ZELO)
後 援:沖縄県
イベント詳細
【進行】 ZELO・鹿谷 麻夕
【話題提供】
沖縄県環境部 環境再生課・新城 洋明:沖縄の気候非常事態宣言と温暖化対策
ZELO・神谷 美由希:地球温暖化の現状と気候非常事態宣言を求める活動
ZELO・松田 かなこ:沖縄県の現状と解決策
ZELO・石塚 詩穂:私たち市民のできること
【グループディスカッション】参加者で7グループに分かれ、2つのテーマで意見を出し合いました。
テーマ1:脱炭素社会、その理想の社会のカタチやアイデア。
◉Room1 ・脱炭素しても、生活に我慢のない社会。 ・自転車や車をシェアする。EV等、経済的に難しいものは補助。法律により、シェア〇〇が困難 な場合があるので、規制緩和導入。 ・太陽光発電設置の義務化。(現在東京では義務化を検討中) ・生態系に影響がある場合、人にどのような影響があるかという啓蒙が進む。 ・生物や人類の命を守れる社会。 ・子どもや高齢者にも優しい社会。 ・CO2排出に関する課金制導入。
◉Room2 ・現在の生活は消費、お金が中心➡命・地域を大切にする・ゆいまーる社会。 ・生活が不便にならず、話題になるような最先端の脱炭素システム導入。 ・日本は、デモが浸透しにくいので、ハッピーでポジティブな活動実現。 例)星空ナイト:みんなで電気を消して星空を楽しむ。 オフグリットワーケーション:みんなで仕事しながら電気の大切さを感じる。
◉Room3 ・消費が見える社会。地産地消。 ・快適な社会。 ・自分たちの責任は自分たちでとる社会。 ・SDGsが表面的にならない社会。 ・みんなで、まとまってインパクトのある活動実現。
◉ROOM4 ・みんなの環境マインドが変わる社会。 例)資本主義→モノではない幸せ。自分ごとにする。
◉Room5 ・エネルギーの地産地消。 ・循環型社会。 ・農業分野の問題解決。 ・琉球時代、農薬がわりにハーブを使用していたことの再開。 ・公民館、スモールコミュニティーの活用。
◉Room6 ・再エネ社会実現のため、オープンな議論を行う。 ・エネルギー自立の実現。 ・若い世代の声が聞かれる社会。
◉Room7 ・電気を使わない社会。 ・海にゴミのない社会。 ・エネルギーの無駄遣いのない、環境に負荷のかからない社会。 ・気候非常事態宣言を教育現場で伝える。 ・CO2を出さない、大量消費生活脱出のための意識の変革。 ・ビーチのゴミは、私たちの生活から出るものという理解が広まる。
2:テーマ1の実現に向けて、市民・社会や企業・行政ができること。
◉Room1 市民:気候市民会議の開催。環境問題を積極的に発信。 企業:環境問題の積極的な啓蒙。ソーラーシェアリング×無農薬。 行政:システム改革。義務教育の中身を変える。中古住宅の改修支援。太陽光パネルの無料貸出 を見える化。高速道路へ太陽光パネルの設置。
◉Room2 市民:行政・企業を動かすために、温暖化対策への経済的メリットをデータで提示。 行政:沖縄独自の省エネ建築基準作成。ソーラー温水器設置促進。長野県小布施町、北海道ニセ コ町のようなゼロエミッション自治体を沖縄でも作る。自治体に必要な人材を入れる。子どもたちに伝える(学校、自治体からアプローチ)。
◉Room3 市民:農家の人たちとのコミュニケーション(顔が見える関係だと野菜への信頼度があがる)。 受け身ではなく、みんなで社会システムを変えてく意識変革。資本家・政治家にプレッシャーを与 える。 行政:次世代の意識作り(教育改革をする。学校の設備、食堂を地球環境に良いものへ変える) 社会:会議を増やす(みんなでアイデアを出すことが当たり前にする。関心を持ってない人も参加する。)
◉Room4 ・メディアは正しい情報を流す。 ・農地を活用して、離島住民による電力地産地消を目指したい。 ・ソーラーシェアリングやコンポストをしたい人が、情報にアクセスしやすい環境を整える。行 政には支援してほしい。 ・木質バイオマス発電は燃料生産地の森林破壊に繋がると問題視されている。沖縄の発電所も注意して見ていきたい。
◉Room5 市民:無理なく、身近にできることを続ける。土にふれ、自然を通して地球の偉大さを知る。 企業:無農薬農業と既存の農業の共存が難しい→ハウスの上に太陽光パネルを置いた、工場のような施設が必要。 行政:環境教育をすすめる。 社会:色々な世代と分かり合える社会づくり。環境問題についても、モラルを普及させる(タバ コの分煙化が好事例)
◉Room 6: 行政:意識を変えるための教育が必要。そのためには、教育の優先順位を経済から環境に変え る。
◉Room7 企業:ゴミ拾いは根本的な解決にならないので、プラスチックを別の製品にする。 行政:学校の授業で、環境問題を取り上げる(学校でできる活動:残飯でコンポスト、給食の持ち帰りシステム)
【ZELO・感想】 ご参加くださった皆さま、ありがとうございました。市民ならではの柔軟な発想が飛び交い、 ミニ気候市民会議のような、とても有意義な時間となりました。今後も脱炭素社会へ向け、市 民・行政・企業を繋げられるよう、活動してまいります^^
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